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固定資産税の減額制度

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2021.10.26

毎年、4月~6月にかけて計算される固定資産税。今回は、「固定資産税」についてのお話です。

「固定資産税」とは?

所有する固定資産に対して課せられる税金です。土地や家屋のほかに償却資産(事業用資産)も対象となります。

・土地や家屋

土地は、田、畑、山林、牧場などがあてはまります。また、建物は住宅、店舗、工場、倉庫などが該当します。
課税対象となるのは、毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に登録されている固定資産で、固定資産の価格をもとに税額が算出されます。固定資産が所在している市区町村(東京都23区内においては、特例で都が課税)が課税します。

・償却資産

償却資産とは、土地や家屋以外で、会社で使用しているパソコンやコピー機、備品など、時間の経過とともにその価値が減少していく物を指します。ほかに、各種製造設備や医療機器、航空機、船舶などが該当します。償却資産に含まれないものとしては、自動車税の対象となる自動車、特許権など無形固定資産があります。

償却資産については、毎年1月1日の時点で所有している償却資産の内容(取得年月、取得価格、耐用年数など)について、1月31日までに償却資産の所在するエリアの市区町村役場(東京23区内では都税事務所)に申告したうえで課税されます。この課税標準額は固定資産である土地や家屋の評価額に基づいて算定します。

固定資産税の算定イメージ(土地・家屋)

固定資産の評価額とは、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて評価された額を知事又は市町村長が決定し、固定資産課税台帳に登録したものをいいます。

評価額とは

評価額は基準年度(3年ごと)に全件評価替えを行い、価格が見直されることになっており、その間は、原則として評価額は据え置かれます。(ただし、土地については地価下落があり評価額を据え置くことが適当でないときは基準年度以外でも評価額が修正されます。)

家屋:評価時点における再建築価格から経過年数に応じた減価を考慮し評価額を算定。(実勢価格の4~6割程度が目安)

土地:公示価格の約7割を目安に評価される。(実勢価格の6~7割程度が目安)

家屋である住宅の場合は評価額が年の経過とともに減価していきますので、建物が古くなるにつれ税額も減少していきます。

なお、評価額算定に用いられる減価率は下限(最終残価率)が2割と定められており、その下限に達した以降は建物がどんなに古くなっても評価額は減らない・・・つまり税額は減らないことになります。(一般的な木造専用住宅は25年で下限に達します。)

また、評価額の見直しは3年に1度の基準年度(※)毎に全国一律に行われますので、3年おきに税額が減少していくことになります。

固定資産税は取得時に1度だけ課税される不動産取得税と異なり、建物や土地を所有している限り毎年かかる税金です。家屋である住宅の場合は評価額が年の経過とともに減価していきますので、建物が古くなるにつれ税額も減少していきます。

※基準年度とは

評価替えは基準年度(3年ごと)に行われますが、課税開始から3年ごとに行われるのではなく、あくまでも行政が定めた評価替えの年に一斉に行われます。(直近では令和3年度が評価替えの年度にあたります。)よって、課税開始年によっては、翌年に評価替えがされる場合もあります。

固定資産税の支払い方法

固定資産税は、所得税などと違って自分で申告する必要はありません。

毎年4~6月頃に、市区町村から納税義務者あてに納税通知書が送られてきますので、記載された納付期限内に支払います。納付書は4期分に分かれているのが一般的ですが、1年分を一括払いできる場合もあります。

固定資産税の支払い方法としては、「銀行・郵便局の窓口やコンビニでの支払い」「口座振替による自動払い」「インターネットバンキングなどでのペイジー払い」などのほか、「クレジットカードでの支払い」を行える場合があります。また、すべてではありませんが、クレジットカードや電子決済による固定資産税の支払いができる自治体が増えてきています。

固定資産税の減額制度

2016年7月1日(金)に中小企業等経営強化法が施行され、経営力の向上を目的として、中小企業者は固定資産税の軽減措置や各種金融支援を受けられるようになりました。ほかにも、以下のような減額制度が用意されています。

① 土地や新築住宅に対する特例

土地・家屋の固定資産税シミュレーションでご紹介したとおり、住宅地や新築住宅は、特例により固定資産税が減額されます。

住宅用地は、200平方メートル以下の部分は課税標準額が6分の1に、200平方メートルを超える部分については課税標準額が3分の1になります。また、2022年3月31日(木)までに新築された住宅は、戸建ての場合は3年間、マンションなどの場合は5年間、固定資産税が2分の1に減額されます。

② 耐震改修促進税制

耐震を目的として改修工事を行った住宅は、固定資産税(120平方メートル相当分まで)が翌年分より1年間、2分の1減額されます。ただし、以下の要件を満たす必要があります。

・1982年(昭和57年)1月1日以前に建てられた住宅であること
・現行の耐震基準に適合する耐震改修であること
・耐震改修費用が50万円超であること

③ グリーン投資減税

グリーン投資減税とは、新エネルギー設備などを取得して1年以内に事業に用いた場合に適用される税制優遇措置です。対象となる設備は、自家消費型太陽光発電設備(10kW以上)、風力発電設備(10,000kW以上)、中小水力発電設備(30,000kW未満)、木質バイオマス発電設備(20,000kW未満)、地熱発電設備(1,000kW以上)などです。
対象となる中小企業者などは、次のいずれかの減税措置を受けることができます。

・基準取得価額の7%相当額の税額控除
・普通償却に加えて基準取得価額の30%相当額を限度として償却できる特別償却

④ バリアフリー改修促進税制

バリアフリー改修工事を行った住宅については、翌年分の固定資産税額(100平方メートル相当分まで)が1年間、3分の1減額されます。

ただし、対象は65歳以上の者、要介護または要支援の認定を受けている者、障害者のいずれかに該当する者が住んでいる家屋で、賃貸住宅以外に限ります。このほか、新築されてから10年以上経過し、バリアフリー改修後の家屋の床面積(登記簿表示)が50平方メートル以上280平方メートル以下であること、住居部分の割合が当該家屋の2分の1以上であることなどの要件をすべて満たした住宅が対象となります。

また、バリアフリー改修工事費用が50万円超(税込)であることなど、改修工事にも適応要件があります。改修工事は、以下の要件に該当しなければなりません。

・通路などの拡幅
・階段の勾配の緩和
・浴室改良
・便所改良
・手すりの取付け
・段差の解消
・出入口の戸の改良
・滑りにくい床材料への取り替え

通知された税額は、一度確認を

固定資産税の計算は、さまざまな条件や要件が絡むため複雑です。毎年支払う固定資産税で損をすることがないよう、基本的な知識を身に付け、通知された金額は一度確認することをおすすめします。